インプラント手術においておこりうる手術偶発症について列挙いたします。
A上顎の場合
1:上顎洞穿孔
上顎には上顎洞という骨の空洞があります。この付近の骨は時に厚みが薄く、時には骨に穴をあけてしまう可能性があります。
また、時には埋入したインプラントが上顎洞の中に落ちてしまうことも考えられます。
2:隣接する歯根損傷
両方を歯に囲まれた中間欠損の場合、インプラントする部位に十分な幅がなく、結果として隣接する歯根を損傷してしまう可能性があります。
B:下顎の場合
1:下歯槽神経損傷
下顎の臼歯部には下歯槽神経が走行しております。インプラント埋入時のドリルによって神経を損傷した結果、舌や口唇に麻痺が生じる場合があります。
2:舌動脈損傷
下顎は上顎と比較して太い動脈が走行しております。ドリリング時に動脈を傷つけた結果、動脈性の出血が生じる場合があります。
3:隣接する歯根損傷)
両方を歯に囲まれた中間欠損の場合、インプラントする部位に十分な幅がなく、結果として隣接する歯根を損傷してしまう可能性があります。
4:粘膜損傷
下顎は上顎と比較して骨の横幅がせまい場合がほとんどです。埋入角度を誤った結果、インプラントが骨をつきだし、粘膜に貫通してしまうことがあります。
やはり安全なインプラント手術をおこなうためには、十分な検査・診断が必要です